第11回
あのお客様はどこの国の人だっけ
昨日、12室の私どもの宿は18名で満員でした。
この18名の国籍を調べてみると、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、台湾、イタリア、フランス、スペイン、チベットそれに日本の九か国でした。
私どもを利用する外国のお客様は、FIT(Free Independent Ture)といわれる個人旅行の観光客がほとんどです。宿泊客の9割が外国人客で、毎日7か国前後の人達に泊まっていただいております。
国際振興会の観光統計を見ますと、訪日外客の6割以上がアジアからの人達ですが、私どもではまだ2割です。
私どもで外国のお客様を受け入れた20年前は、アメリカ、ヨーロッパの人達だけで、アジアの人はほとんどいらっしゃいませんでした。それが、平成元年頃から香港の若い人達を中心に、韓国、台湾、シンガポールの方々が来るようになりました。これは、アジアの人達が個人旅行をはじめたからで、これからはもっと増えて行くのではないかと思います。
私どもをご利用頂く外国のお客様の国籍を多い順にならべると、いつも1位はアメリカです。2位から4位までは、オーストラリア、イギリス、香港の3っの国となっておりますが、その2位から4位までの順位は年によって入れ替わります。特に香港の人は、円の高低によって増えたり減ったりしています。その次にフランスが続きますが、この順位は近年ほとんど変わっていません。
ブータン、ニカラグア、コスタリカ、チェコなどからお客様が来たときは、「貴方の国から、貴方が初めてのお客様です。」とつい言ったりしています。
中国は、昨年から団体旅行にかぎって観光ビザが発給されたそうですが、私どもでは、以前から、かなり泊っていただいております。これは、東京大学が近くにあるので、先生や研究者など観光ビザ以外の人達だったようです。
どこの国の人とも、ほんの少しの英語で話し、国によってそれぞれ違ったサービスをせず、同一のサービスをおこなっているせいでしょうか、いつの間にか国籍は少しも気にならなくなりました。
日本観光旅館連盟 日観連月報より
Episode 11
Where were the
customers from?
Our 12 rooms are fully occupied with 18 customers
yesterday. Checking their nationalities,
they are from
Seeing the statistics of International Promotion Committee, 60% of
foreign visitors are from
Ranking the nationalities of our customers,
We have many Chinese customers from before though the tourists’
visa is issued for package tourists only.
It seems that they are teachers and researchers on other visa for
visiting
It is no longer our concern where the customers are from as we do
not change our service according to their nationalities and speak little
English with anyone.